カルチャー
2023年4月26日

「オフィスに活気をつけたい!」から1年越しに紡いだ福祉アート展示会「アール・ブリュット展」~地域密着型の産福連携で、企業も福祉も地域も三方良し~

こんにちは!広報室の福田です。

本日は当社で行ったサステナブル活動「アール・ブリュット展」についてご紹介いたします。

 

「アール・ブリュット」とは、”生の芸術”を意味するフランス語で、「正規の美術教育を受けていない人による芸術」や「既存の美術潮流に影響されない表現」等と説明されることが多いです。

 

現代では、さまざまな解釈がありますが、一つの解釈として”福祉」と「芸術」という2つの視点が存在し、多様性や一人ひとりの個性の重要性を受け止める芸術”と利用されることがあります。

 

当社で行った「アール・ブリュット展」は、当社も所属する、区の特色を活かした地域社会貢献活動を推進する「新宿区CSRネットワーク」と、区内44の社会福祉法人から構成される「新宿区内社会法人連絡会」との産福連携で開催しました。

 

障がい者や高齢者の方々から絵画、書道などの素晴らしい作品はなんと合計60点も集まりました!

 

 

2023年3月22日(水)~24日(金)の3日間に渡って開催し、ネオキャリア社員や区内の福祉関係者の投票によって出展作品の中から「大賞(1名)」「優秀賞(3名)」「佳作(5名)」「特別賞(1名)」が選ばれ、受賞した作品はネオキャリアのオフィスに飾られています。

 

本展中は、エントランスがとても華やかであたたかい雰囲気に包まれました。休憩時間や業務の合間に、新宿オフィスに勤務する社員が続々と作品を見にきていました。

 

 

1年前の企画がついに実現!開催は企業・福祉・地域の”三方良し”

このアール・ブリュット展を企画したのは、当社サステナブル推進担当の 高山 さんです。

 

<プロフィール>

社長室 サステナブル推進担当

高山さん

2020年、ネオキャリアに中途入社。2000年から子ども達や障害者とのスポーツを通じた関わりを機にCSR活動をはじめ、前職では障がい者雇用、子育て支援、地域活性を中心に産官学民福の様々なセクターとの連携によるサステナブル活動を推進。産官学民未来創造コンソーシアム、子育て支援団体ミエメンに所属。東村山市SDGsパートナー、スペシャルオリンピックス日本サッカープログラムトレーナーなど。

 

高山さんは、2020年に当社に入社し、これまで青山学院大学への「企業のサステナブル活動」に関する出前出張や、虫を教材にした親子参加型のキャリア支援イベント「インセクトキャリアイベント」の開催、先輩パパ社員として社内セミナーへの登壇、社内のパパママを繋ぐプロジェクトの運用など、さまざまなステークホルダーと連携し、社内外でサステナブル活動を行ってきました。

 

そんな高山さんに、本展開催の背景を聞いてみました!

 

福田:「アール・ブリュット展」は、どのような流れで開催に至ったのでしょうか?

 

高山:職場環境の向上、デザイナーの可能性向上、地域の産福の連携構築の”三方良し”の関係で、今回のイベントを開催することになりました。まず、ネオキャリアとしては、職場環境の向上として「オフィスに活気をつけたい!」という希望がありました。

 

私が参加している社内の任意PJ「照度アップPJ」で、「従業員のエンゲージメントを上げるために、オフィスの照度を上げたい!」「オフィスを明るくするために観葉植物を設置したり壁に絵を飾りたい!」という提案があったのです。

 

そこで、サステナブル推進担当の意見として、「障がい者や高齢者などのアートの力を借りるのはどうか」と提案したという流れでした。

 

一方で、今回開催協力をいただいた社会福祉法人連絡会(以降、社福連)としては、「利用者さんがつくった素晴らしいアート作品を施設だけに飾るのはもったいない、もっと多くの人に見て欲しい!」という希望があったようです。そこで、”横の繋がり”で社福連の方をご紹介いただき、絵の展示について相談したところ賛同いただき、開催に至りました。

 

福田:本当に、いつものオフィスとは見違えるほど明るくて、あたたかい雰囲気に包まれましたよね!開催までにさまざまなことがあったかなと思いますが、本展にかけた想いについて教えてください。

 

高山:障がい者雇用や障がい者スポーツ指導に関わる中で「知らない」ということが、思い込みや差別を生み出していると感じてきました。同じ職場の仲間には社会を理解して欲しく、アート展をオフィスで開催し、社会との接点を作り「知る」「考える」機会を提供しました。

 

 

63名の従業員が投票 「今後も継続的にやりたい」

 

福田:実際にやってみて、社内の反応はどうでしたか。

 

高山:初回となる今回は、従業員の皆さんが見に来てくれるのか、投票に協力してくださるのか、どんな反応をするか等、初めてゆえ心配する気持ちもありました。

 

ただ、結果3日間で63名もの方が投票にご協力してくれました。投票の際のコメントとして、「企業の玄関にこのような絵画を飾る活動はとても良いと思います。お客様にも従業員にも息抜きの場になると感じました。」だったり、「個人的には購入したい作品もありました。」、「普段このような機会がないと、アート作品に触れることがないので良い機会となりました。」など、とても嬉しいコメントが多かったです。

 

また、このようなサステナブル活動に対してもとても好意的な人が多く、「会社と社会の繋がりを感じることができ、楽しいです!」だったり、「とっても素敵でした!今後もあれば積極的に参加します。」だったり、「今後も継続的にやってまいりましょう」などというコメントを多くいただきました。

 

個人的には、当社のようなtoBの業態では日々の業務でなかなかつくれない社会とのつながりを、肌で感じて、一人ひとりに色んなことを感じとって吸収して欲しいなという想いもありましたので、皆さんが好意的な反応でとても嬉しかったです。本展の開催前後で社会の景色が変わった仲間がきっと存在していると信じています。そして、これこそがサステナブルの社内浸透だと考えています。

 

 

福田:サテライトオフィスからもわざわざ足を運んだり、業務時間後に見に来てくれたりする人も多かったですもんね。朝礼の時間帯で、「アール・ブリュット展やってるから、行ってみよう!」と事業部長が声掛けしている事業部もあったみたいですよ!嬉しいですね。

そして、開催中の3日間には、出展者の方々も来てくださっていたんですよね。

 

高山:そうなんです。障がい者や高齢者の方々が、実際に足を運び、ご自身の作品が企業のオフィスに飾られている様子を見て、とっても嬉しそうに写真をとっている姿を目にした時は、すごく嬉しかったですね。

 

出展者の方も「自分の画を見て明るい気持ちになってくれると嬉しい」とおっしゃっていていましたが、会場となった当社エントランスでは、従業員が通る度に「オフィスが明るくなったね!」と話しているのを聞いて、三方良しの目的が達成できたのではと改めて思いました。

 

また、社内から生まれた声をヒントに一年がかりでCSRネットワーク、社福連、パズルアートデザイナーなど社外の様々な組織との協働により開催できたことを大変うれしく思います。

 

そして、その協働による開催に職場の仲間も反応してくれたことや企業の活動にフィードバックしていただける社外の仲間が増えたことも嬉しく思います。

 

人材会社として、さまざまな方の職域を拡大したい

福田:本展を通して、どのようなことを成し遂げたいですか。

 

高山:様々なセクターの皆さまとの協働により、障がいがある方や、高齢の方などすべての「アーティスト」が活躍できる場を広げたいと思っています。最終的には、活動で関わった方の中から仕事として「アーティスト」になる方を生み出していきたいです。

 

今回、出展いただいた60展の作品の中から、ネオキャリアの従業員を中心とした投票で「大賞」「優秀賞」「佳作」「特別賞」が選ばれました。微力ではありますが、福祉の方々のアート作品を披露する場を増やし、評価される機会を増やすことで、「アーティスト」としての可能性を広げ、自信を持って活躍していただける場をつくりたいなと思っています。

 

また、このイベントを一過性のイベントとして終わらせてはいけないと感じております。今後も様々なセクターの方々と連携を構築し、会社と社会の接点を増やしていきたいと思います。

 

アール・ブリュット展に関しては、既に2023年12月に他の企業を巻き込んだイベントとして開催が決まっています。皆さまの協力のもと、どんどん賛同企業を増やして、新宿を代表するサステナブルイベントとして盛り上げていきます。

 

福田:どんどんコンテンツを増やして、シンボルイベントになるように盛り上げていきたいですね!高山さん、アール・ブリュット展の紹介ありがとうございました!次回も楽しみにしております!

 

 

 

~~~編集後記~~~

本展の開催から2週間、集計が無事に完了し以下の素敵な作品が見事受賞となりました!

 

▼大賞

 

▼優秀賞➀

 

▼優秀賞②

 

▼優秀賞③

 

▼特別賞

 

その他佳作は、以下のページからご確認いただけます。

https://www.neo-career.co.jp/news/article_21909/

 

沢山の素敵な作品に囲まれ、ご来社いただいたお客様には「オフィスがおしゃれですね」「画があるっていいですね」「カラフルで気分が上がりますね」等、お褒めの言葉を多くいただきます。

 

今後も三方良しの施策をどんどん増やしていきたいと思います。