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2020年11月12日

【ネオキャリア週刊ウェビナーレポートvol.1】若手社員の成長を促す、人材採用・育成・活性化の鍵を大公開!サイバーエージェント・曽山さんにご登壇いただきました!

こんにちは!広報室の福田です。

ネオキャリアでは、代表の西澤がモデレーターとなり様々な業界の方をお招きする週刊ウェビナーを開催しています。

ご参加いただく中で「どうしても日程が合わなかった」「参加したけれど後から振り返りたい」というお声をいただくこともあり、いつでも振り返れるレポートとしてウェビナーの一部を投稿してまいります。

記念すべき第一回目は、サイバーエージェント人事責任者・曽山さんご登壇時のウェビナーレポートをお届けします。

今回は、多くの社員が活躍し、成長し続けるサイバーエージェント社の人材採用・育成・活性化の取り組みについて紐解かれました。

新型コロナウイルス感染症の影響は採用・育成においても甚大ですが、本環境下でのポイントが盛りだくさんなので、要チェックです!

■登壇者紹介

常務執行役員 人事統括を務める曽山さんは、終始明るくお話ししてくださいました。

曽山さんのブログツイッターは、人事担当の方はもちろん、経営者の方も参考になることが多いかなと思いますので、是非ご確認ください!

 

■【若手活躍人材の発掘】MVP社員の成功の秘訣をリスト化することで、自社の活躍人材チェックボックスを作ることができる

西澤:若手活躍人材について、曽山さんのブログから拝見した「若手活躍人材のチェックボックス」について、教えてください。

曽山さん:これは、社内でよく使われている言葉をピックアップしているもので、スタートダッシュが早い若手を思い浮かべて僕がリストアップしたものです。

このチェックボックスで最もポイントになるのが、1番目の「成果からの逆算」です。人事本部長になった時に各事業部のMVPに聞き回ったところ、共通していたのが成果から逆算したシナリオを3パターンは考えていたことでした。これはすごい!と思って、1番目にリスト化しています。

あとは、5番目の「ポジティブが先」。若手社員によく見受けられるのですが、自分自身を卑下するようなコメントが多い。私が若手と接するときも、まずはポジティブな発言をしなさいというように伝えています。

西澤:非常にわかりやすいですね。このリストのそれぞれの項目では、具体的な事例などを細かく社内でもアウトプットされているんですよね?

曽山さん:そうですね。基本的には自社での事例がある、もしくは先輩がしていることをアウトプットするのが良いです。

みなさんがチェックリストを作られる際は、MVP社員の方々に「成功する秘訣」をヒアリングして、リスト化してみてください。それだけで御社の活躍人材リストが作れるので、オススメです!

 

■時代に逆行した「実力主義型終身雇用」

西澤:最近の曽山さんが発信されているキーワードで、面白いなと感じたことを勝手にピックアップさせてもらったのでこのあたり是非解説お願いします!

曽山さん:最近私がSNSやブログで発信していることを見事にキャッチアップしていただいて、感激しています(笑)。では、上から順に解説しますね。

-GCPモデル(Goal,Challenge,Perfomance)

曽山さん:まずGCPモデル(Goal,Challenge,Perfomance)は、若手に限らず人材の育成に関わる面談時に使っているフレームです。特に幹部になってほしい人材との面談時に利用しています。

この3つを聞くと、この人が幹部に相応しい人材かが分かります。

それぞれ、以下の内容を判断しています。

Goal(目標):目標を自分の言葉で言えるか、腹落ちして自身の目標と捉えているか
Challenge(挑戦):何かを創り出す、生み出すことにワクワクしているか
Performance(成果):主体的に生み出したアウトプットはなにか、自信の度合い

どうしてもPの成果のみを聞いてしまいがちですが、実はG→C→Pの順に重要です。Gの目標・Cのチャレンジといった未来を見据え、Pの成果で自信をはかっています。

幹部でも長期での目標を持てないというタイプもいますが、そういう場合は「一年後どうなっているか」を一緒に考えようという方針で動いています。

西澤:次にPSCモデル(Perfomance,Strength,Challenge)について。面談効果を向上する施策だと思いますが、こちらについて教えてください。

-PSCモデル(Perfomance,Strength,Challenge)

曽山さん:こちらも面談時に利用するフレームですが、オススメは部下(評価される側)が上司と面談する際の利用です。上司も部下の全ての功績を見られるわけではないので、評価される側の部下から各項目を箇条書きでアウトプットするという流れです。

Perfomance(パフォーマンス):アウトプットしたもの、失敗や学び
Strength(強み):自覚している強み、大事にしている考えや価値観、成果のために習慣にしていること
Challenge(挑戦):チャレンジしたいこと、部署でさせてほしいこと

西澤:わかりやすいですね。アウトプットすることによって個人の整理にも繋がり、上司にも伝わるということですね。弊社でも使わせていただきます(笑)。

挑戦と安心はセットについては、ずっと御社で言われてきていることだと思うのですが、是非語ってください。

-挑戦と安心はセット

曽山さん:これは、当社の人事設計のポリシーですね。「ビジョナリー・カンパニー」の「&の才能」を参考に、挑戦と安心をセットにした制度を導入したところ、非常に社員から好評を得たんですね。

西澤:具体的にはどのような施策がありますか?

曽山さん:例えば、「あした会議」という役員と社員が一緒になって新規事業立案などを行う挑戦側の施策。安心側の施策でいくと、macalon(マカロン)という女性活躍促進制度があります。

西澤:話がつながるかなと思うのですが、御社では時代の流れに逆行して終身雇用制を導入されていますよね。何かきっかけなどあったのでしょうか?

-実力主義型終身雇用

曽山さん:2000年から2003年の3年間で離職率が30%を超えていました。初めて行われた役員合宿をきっかけに、21世紀は全員が仲良く前向きにチーム一丸となって楽しめる組織にしようという経営方針となり、長期活躍を守る方向性にまとまりました。

ただし2つの前提要素があります。
➀年功序列ではなくあくまで実力主義であること
②100%全員の雇用を守るわけではないということ

価値観のミスマッチが発生していると、誰も幸せにはなれないので調整はしています。一緒に戦う仲間として、長期活躍を守るというのが「実力主義型終身雇用」です。

 

■100個のキーワードから作り上げられる、人事制度のネーミング

西澤:サイバーエージェント社といえば、「ネーミング」というイメージもありますが、どのようにして人事制度がつくられているのかを是非教えてください。

曽山さん:まず、人事制度はネーミングで決まると思っています。流行らせなければ無意味で、流行らせるためには社員のクチで流行らせる必要があります。そうなると、(ネーミングは)長くてもだめ、覚えられないとだめですね。

具体的にネーミングを考えるときには、一つの人事制度につき100個程のキーワードを考えてもらうようにしています。その中からの掛け算且つ「自社っぽさ」を入れるのが肝ですね。

西澤:会社としてネーミングを大事にされているんですね。最後の「大切なことは視界に入れておく」というのは、目に触れるようにするってことですよね。

曽山さん:覚えておかねばならない重要なことは基本的に目に入るようにすること、としています。脳は記憶媒体ではなく人間は好きなものでないと忘れてしまうので、視界に入れられるようにしています。

西澤:以前、私も御社を訪問した際に至る所にポスターが貼られているのを拝見し、すごく良いなと思って社内で導入し、今では弊社でもポスターだらけです(笑)。

 

■サイバーエージェント社の採用の秘訣は”採用基準を一つに絞ること”

西澤:御社の特徴的な採用基準について教えてください。

曽山さん:当社では採用基準を「素直でいいやつ=変化に対応できるやつ」と一つに絞っています。属人的でバラバラな評価になりがちな人事基準ですが、当社では一つに絞ったことによって、逆説的に多様性が生まれたんです。どのレイヤーにも「素直でいいやつ」はいるので、当社でもいろんなタイプのいい人がいますがみんなキャラクターはバラバラです(笑)。

西澤:正直、採用基準を一つにするというのは、言うは易し行うは難しですね…(笑)。いろんな変遷があってたどり着いていると思うのですが、どのような成功・失敗体験があったのでしょうか?

曽山さん:2000-2003年の離職が増えた時期が大きなきっかけですね。このとき、活躍している人材や辞めない人材について経営陣が再考した結果、「素直でいいやつ=変化に対応できるやつ」という考えにたどり着きました。

西澤:「言うことは壮大、やることは愚直」や「何を成し遂げたかよりも、そこから何を学習したか」も採用基準でしょうか?是非このあたりも教えてください。

曽山さん:まず、前者は採用・人材抜擢に活用している言葉ですね。「ビッグマウスだけど、足元の地道な業務をコツコツできる人」を抜擢するようにしています。

後者は、すべての成功・失敗から学ぶことが重要ということです。自分で決断、認識、学習する「決断認識学習サイクル」。このサイクルが早く、多いほど成長スピードが早いと思っています。

西澤:面接でも使えそうですね。

曽山さん:そうですね。学生だと自らを卑下してしまうことが多いんです。その経験から何を学習したかに価値があるので、こういうところを深く掘るようにしています。

 

■リモート時代の熱量運用の鍵は、リアリティとリモートの良さを言語化すること

西澤:曽山さんがまとめてらっしゃったリモート時代のマネジメントについて、各社さんがまさに困っているところだと思うので、是非教えて下さい。

曽山さん:まずはリアリティの価値を言語化することです。当社では週3日で出社、週2日でリモートとハイブリットな勤務形態をとっていますが、その中でどう熱量を維持できるか、今後のためにも言語化していく必要があると感じたんですね。

そこで、熱量を維持するために出てきたのが以下の5つの項目です。

➀組織目標
最重要項目。物理的に離れているリモートでは他の人の様子が見えづらく、基本的には個人ごとに業務が縦割りとなり、連携も協力もしにくくなる。それを解決してくれるのが組織目標。個人目標の達成自体が組織への貢献となるが、組織目標を理解していれば、個人だけでなくチームの目標達成についても視点が向くことになり、組織内の協力や貢献に向けた活動への差が出る。

②信頼残高
信頼関係の量と質がどうなっているかを意識するということ。リモートとリアルでは信頼貯金の作り方が違うので、残高をそもそも上げる必要がある。

③言葉の開発
良い言葉・刺さる言葉など、「言葉の開発」をする必要がある。オンラインで狭められた情報量の中で五感のうち視覚&聴覚のみに絞られていることから、言葉の威力が大きくなっている。

④期待と抜擢
リモートで見えなくなると、仕事を渡すことが一層怖くなるので、これまで以上に期待して信じること。

⑤自走環境
自ら走れる環境を作ってあげる。自分から発信する機会を作ること。

西澤:これは非常にわかりやすくて勉強になります。ありがとうございます。

 

■【6つの質問を紹介】視聴者からのQ&A

Q.新卒や若手の褒め方・叱り方のテクニックは?

曽山さん:大原則として、褒め>詰めです。叱る量より褒める量を増やした方が部下にはメッセージが伝わりやすい関係になります。そうすることで、部下も「こんなに褒めてくれる人が詰めるということは、この人の話を聞こう」という思考になります。

 

Q.女性活躍推進において、女性の抜擢研修など設けてますか?

曽山さん:まずは経営チームに女性を入れることです。若手抜擢と同様、見込みがある女性社員を上に上げるしかないです。最初からできる人はいないので、若手でも女性でも関係なく信じて環境を提供することが重要です。

また、当社では「CAramel(カラメル)」という有志の女性組織があります。中途社員女性飲み会や外部の女性役員を招いての勉強会など、自由に女性関連の活動を進めてもらっています。あとは、社内ヘッドハンター組織(社内異動推進の組織)で、幹部候補となる見込みのある女性社員をリスト化して定期的に成長を見ていこうと取り組んでいる最中です。

西澤:その見込み社員に抜擢される基準などあるのでしょうか?

曽山さん:成果を出し続けられる人ですね。女性の場合は特にライフプランを考慮して、早期の抜擢をする必要があると思っています。

 

Q.新卒などの様々な研修をする中で必ず気をつけていることは?

曽山さん:最も重要視しているポイントは、終了後の社員アンケートのコメントです。どんなアンケート結果をとりたいか?を先に決め、そのための研修プログラムを作るようにしています。

研修は、満足ボタンを押してもらうことがゴールではなく、研修で何を学習して、どうなりたいと思ったかと本人の言葉でどう表現できるようになったか?がゴールだと思っています。

 

Q.サイバーの失敗体験について

新R25にて、しくじりベスト5を参照ください!(笑)

前編:https://r25.jp/video/kDov4nepbRY
後編:https://r25.jp/video/eP-JD8Ye-AY

 

Q.リモートの組織目標浸透をはかるための取り組みは?

曽山さん:コロナ以前から「プロレポ(プロジェクトレポート)」という取り組みを通じて組織全員で組織目標を決めてもらっています。自ら議論に参加するので、納得感をもつことができます。

さらに、目標は組織ごとにポスターや冊子などアウトプットしてもらっています。目標内容とアウトプットのデザインを競い、優勝したチームには賞金100万円を用意しています。

 

Q.当事者意識が少ない若手が多いがどのように、マネジメントしているのか?

曽山さん:上司や先輩は常に部下や後輩はだめだと思っているのが前提です(笑)。抜擢・裁量権を与え、主役感を全員が持っている状態にすることが重要です。自分で考えて宣言させて、実行させることですね。

 

■ウェビナーを終えて

西澤からもウェビナー冒頭にありましたが、まさにメモを取る手が止まることのない1時間でした。

サイバーエージェント社で共通しているのは、こだわりと熱量が非常に高いこと。その証拠に、制度や施策の具体性が高いことはもちろん、一つひとつの質問に丁寧に答えていく曽山さんの語りは非常に力強く、ウェビナーの画面越しにもワクワクするお話ばかりでした。

特に印象に残ったのは、フレーム化・フォーマット化です。本ウェビナーで話されていたことは人事担当者の方々が、「考えなければならないけれどやれていない」ことが多かったと感じました。だからこそ、今回のウェビナーは皆様にとって大変価値があるものになったと思います。

採用も組織も一朝一夕で変わるものではないですが、少しでも今回のウェビナーまとめが皆様のお役に立てれば幸いです。

 

▼neocareerウェビナーは今後も開催中。ぜひご確認ください。

https://www.neo-career.co.jp/seminar/

 

次回のウェビナーレポートもお楽しみに!

 

福田 朱里

neoone編集部。17年新卒としてネオキャリアに入社。地元福岡で約1年間派遣営業の経験を経て、上京とともに広報へ異動。現在約4000名規模・30超事業のコーポレートブランディングを担当。(生粋の博多っ子)